ゆるい場をつくる人々 サードプレイスを生み出す17のストーリー

今「強制されない自発性=ゆるさ」が地域に、人に必要だ。出入り自由、フラットな関係、事務局が目立たない、楽しいから参加する、あるのは人の数だけあるやりたいこと。コワーキングスペースやまちの学び舎、コミュニティ農園、シェア本屋、女性やシニアの仕事場、減災・防災活動、医カフェなど、17のサードプレイスの物語

<目次>
■■序 ゆるい場としてのサードプレイス(石山恒貴)
1 ゆるさとは何か、なぜゆるい場が生まれるのか
2 ゆるい場の特徴と条件
3 ゆるい場をつくる人々
4 本書の4テーマ

■■1章 行きたい時に行ける場所
■事例1 「まちの非武装地帯」としてのコワーキングスペース──チガラボ|神奈川県茅ヶ崎市(石山恒貴)
1 まちの非武装地帯
2 理想のサードプレイスが存在した
3 ゆるい場をつくる人:清水謙さん──新しいことに1人で挑戦し続ける
4 チガラボという実験の始まり
5 交流×学習×実践のコミュニティ
6 まち自体が実験場になればいい

■事例2 まちの学校、コラーニングスペース──HLS弘前|青森県弘前市(石山恒貴)
1 まちの中でこそ実現する教育
2 ゆるい場をつくる人:辻正太さん──「ルイーダの酒場」(冒険する仲間を探す場所)をつくりたい
3 体育教師を目指した学生時代
4 中高一貫校の教師に
5 弘前で「ルイーダの酒場」を実現する
5 HLSの始動と成長
7 学校教育に戻る

■事例3 全員で運営するコモンズ農園──EdiblePark茅ヶ崎|神奈川県茅ヶ崎市(平田朗子)
1 会員制コミュニティ農園というチャレンジ
2 ゆるい場をつくる人:石井光さん──気さくな近所のお兄ちゃん
3 地主の13代目として辻堂で育つ
4 「巻き込まれ事故」のような流れで代表に
5 時間をかけて共存できるようになればいい

■事例4 みんなでみんなに大丈夫力をつける──サステナブルライフ研究会@湘南|神奈川県藤沢市(秋田志保)
1 有志のご近所メンバーでゆるく知識をシェアする会
2 住む人一人ひとりの安心感、大丈夫という感覚
3 ゆるい場をつくる人:齋藤佳太郎さん──生活用品の手作り実験から生まれたつながり
4 決めすぎない運営、選びすぎない人選
5 「軒先の未活用フルーツ」で湘南地域をつなげたい

■■2章 自分が行きたいと思える場所づくり
■事例5 十人十色、オトナたちのまちの学び舎──こすぎの大学|神奈川県川崎市(本多陽子・森隆広)
1 武蔵小杉に生まれた学び舎
2 ゆるい場をつくる人:岡本克彦さん──堅苦しくない伸び伸びとした居心地の良さ
3 会社以外の誰とも交流しない日常に気づいて
4 月1回、地域の懇親の場に新旧住民が集う
5 メンバーの思いはみんなバラバラ
6 住民の「やりたい」を後押しする、地域のハブ

■事例6 都心のコミュニティ菜園──そらとだいちの図書館|東京都新宿区(渡辺萌絵)
1 図書館の空地を活用したコミュニティ菜園
2 ゆるい場をつくる人:渡辺萌絵さん──場所も、資金も、人脈も、スキルも無い
3 自分にできる小さなことから──町内会長へ宛てた手紙とイラスト
4 空地を使った菜園イベント、多世代をつなぐ家族食堂、そして充電期間へ
5 ずっと気になっていた図書館の空地活用計画
6 試行錯誤しながら走り続ける

■事例7 イベント未満・カウンセリング未満の話せるシェア本屋──とまり木|神奈川県茅ヶ崎市(片岡亜紀子・谷口ちさ・平田朗子)
1 街に「リアルに話せる場所」を
2 とまり木に惹かれる理由
3 ゆるい場をつくる人:大西裕太さん──社会復帰から始まった場づくりの構想
4 みんなでつくるとまり木
5 訪問者が思い思いに過ごせる場所

■■3章 女性もシニアも心地よく働けるコミュニティ
■事例8 誰もが心地良く暮らし、働ける場をつくる──非営利型株式会社Polaris|東京都調布市(秋田志保・片岡亜紀子)
1 非営利型株式会社とは
2 ゆるい場をつくる人:市川望美さん──言葉と理念の人
3 誰もが自分で自分の働き方を選べるように
4 成長と拡大を経て感じた変化
5 生き方の選択肢を増やす

■事例9 シニアと仕事と地域をつなげる──NPO法人セカンドワーク協会|神奈川県茅ヶ崎市(小山田理佐・宮下容子)
1 シニアも現役世代も、共にセカンドワークを手に入れる
2 なぜNPO法人なのか──社会貢献活動への覚悟
3 ゆるい場をつくる人:四條邦夫さん──長年の会社員生活、起業、そしてNPO法人設立
4 試行錯誤した経験がつながっていく
5 仲間が増え、組織基盤を整えて活動の拡大を目指す

■事例10 「企業研修」をきっかけに会社員が地域にゆるく関わっていく──株式会社machimori|静岡県熱海市(佐々木梨華)
1 まちづくり会社が行う企業研修事業
2 ゆるい場をつくる人:佐々木梨華さん──machimoriの企業研修事業を立ち上げるまで
3 売るプログラムがない、顧客もいない、体制もない
4 machimoriの企業研修事業部のこれから

■■4章 楽しいから楽しい、地域活動
■事例11 富士山が微笑む若者のまちづくり── 一般社団法人F-design|静岡県富士市(石山恒貴)
1 若い世代が富士市を盛り上げる
2 個性が異なる3人の若者
3 ゆるい場をつくる人:大道和哉さん──F-designを立ち上げるまで
4 ゆるい場をつくる人:川上大樹さん──F-designに出会うまで
5 ゆるい場をつくる人:井出幸大さん──F-designに出会うまで
6 路線変更と信頼関係
7 社交交流型サードプレイスから、目的交流型サードプレイスへ

■事例12 人と農を結ぶ暮らしの創造──NPO法人湘南スタイル|神奈川県茅ヶ崎市(小山田理佐・近藤英明・佐藤雄一郎)
1 農業支援からはじまった湘南の老舗NPO法人
2 ゆるい場をつくる人:渡部健さん──農と食を通じて地域を盛り上げたい
3 やりたい人に任せる、緩いつながりの運営
5 街の人事部──住民が共に成長し支え合う

■事例13 楽しく備える新しい減災・防災のかたち──溝の口減災ガールズ|神奈川県川崎市(本多陽子)
1 減災・防災を「自分ごと」に
2 ゆるい場をつくる人:山本詩野さん──被災地へ支援に行ったつもりが、逆に刺激を受けて帰ってくる
3 近隣連携の副産物──「溝の口減災ガールズ」の誕生
5 マジメだけど軽やかに
6 できる時に、できるひとが、できることを
7 いざという時に手がつなげる安心感

■事例14 多様な関係人口とのつながりがまちを変える──ARUYO ODAWARA|神奈川県小田原市(大川朝子)
1 多様な関係人口が行き交う都市のコミュニティ
2 ゆるい場をつくる人:コアゼユウスケさん──人生は学校ではなく、すべてタワーレコードから教わった
4 住民・移住者・リモートワーカーが集まる場で好循環が生まれる
5 楽しく生きる大人を増やす

■事例15 面白そう、楽しそうでつながる里山のコミュニティ─ ──バー洋子・焚き火編集室|福岡県宗像市(北川佳寿美)
1 多彩な顔をもつデザイナー
2 ゆるい場をつくる人:谷口竜平さん──田舎での暮らしと、都会への屈折した憧れ
3 かっこいい大人とかっこいい仕事
4 「田舎はいい」が初めて腑に落ちた瞬間
5 一万坪の里山でゆるく地域とつながり続ける

■事例16 定年後に地域とゆるくつながる──ながはま森林マッチングセンター・星の馬WORKS・もりのもり|滋賀県長浜市(八代茂裕)
1 山を活かす、山を守る、山に暮らす
2 マッチングセンターとのゆるく心地よい関係
3 ゆるい場をつくる人:橋本勘さん──強い思いは、あまりない
4 マッチングセンターを取り巻く人々
5 地方は元気なシニアのサードプレイス

■事例17 医療をもっとカジュアルに語りたい──医カフェ・CoCo-Cam|青森県弘前市(秋田志保・平田朗子)
1 医学生が経営するカフェの誕生
2 筆者2人とCoCo-Camとの出会い
3 ゆるい場をつくる人(初代):白戸蓮さん──医学部では学べない社会的テーマを追求したい
5 ゆるい場をつくる人(2代目):佐々木慎一朗さん──遊びの天才ならではの実行力
6 仲間と共にビジョンを実践する
7 全国に医カフェができていく未来

■■終章 ゆるいからこそつながれる、続けられる(石山恒貴)
1 ゆるい場をつくる人々が歩む共通プロセス
2 ゆるい場は共振する

あとがき(石山恒貴)

ページ数:320
判型:四六判

<著者プロフィール>
石山 恒貴(編著)
法政大学大学院教授。一橋大学社会学部卒業、産業能率大学大学院経営情報学研究科修士課程修了、法政大学大学院政策創造研究科博士後期課程修了、博士(政策学)。NEC、GE、米系ライフサイエンス会社を経て、現職。越境的学習、キャリア形成、人的資源管理、タレントマネジメント等が研究領域。日本労務学会副会長、人材育成学会常任理事、産業・組織心理学会理事、人事実践科学会議共同代表、一般社団法人シニアセカンドキャリア推進協会顧問、NPO法人二枚目の名刺共同研究パートナー、フリーランス協会アドバイザリーボード、専門社会調査士等。主な著書に『地域とゆるくつながろう――サードプレイスと関係人口の時代』『カゴメの人事改革: 戦略人事とサステナブル人事による人的資本経営』『越境学習入門ー組織を強くする冒険人材の育て方ー』『日本企業のタレントマネジメント』など。

秋田 志保(著)
料理家/法政大学大学院政策創造研究科研究生、修士(政策学)

大川 朝子(著)
出版社勤務/法政大学大学院政策創造研究科修士課程修了、修士(政策学)

小山田 理佐(著)
地域ICT化支援講師/法政大学大学院政策創造研究科修士課程修了、修士(政策学)

片岡 亜紀子(著)
早稲⽥大学グローバルエデュケーションセンター講師/法政大学大学院兼任講師/法政大学大学院政策創造研究科博士後期課程修了、博士(政策学)

北川 佳寿美(著)
キャリアコンサルタント・精神保健福祉士/法政大学大学院キャリアデザイン学研究科修士課程修了、修士(キャリアデザイン学)

近藤 英明(著)
不動産会社勤務/法政大学大学院政策創造研究科博士後期課程在籍、修士(政策学)

佐々木 梨華(著)
社会事業コーディネーター(一般社団法人RCF/株式会社machimori)/法政大学大学院政策創造研究科修士課程修了、修士(政策学)

佐藤 雄一郎(著)
教育機関勤務/消費者関連事業者団体研究所長/法政大学大学院政策創造研究科博士後期課程修了、博士(政策学)

谷口 ちさ(著)
高知大学学び創造センターキャリア開発ユニット特任助教/法政大学大学院政策創造研究科博士後期課程在籍、修士(政策学)

平田 朗子(著)
人材サービス会社PMO/法政大学大学院政策創造研究科修士課程修了、修士(政策学)

本多 陽子(著)
フリーランスPR/法政大学大学院政策創造研究科研究生、修士(政策学)

宮下 容子(著)
法政大学大学院政策創造研究科修士課程在籍

森 隆広(著)
企業人事/法政大学大学院政策創造研究科修士課程修了、修士(政策学)

八代 茂裕(著)
短期大学職員/法政大学大学院政策創造研究科修士課程修了、修士(政策学)

渡辺 萌絵(著)
キャリアコンサルタント/そらとだいちの図書館コミュニティリーダー/法政大学大学院政策創造研究科修士課程在籍

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